2005.07.28 Thursday
コバイケイソウの群落
コバイケイソウの群落とニッコウキスゲ(数輪) 05.07.25 八幡平国立公園(茶臼岳、八幡沼)
台風に追われるように八幡平にむかう。山頂はガスが荒々しく吹き流れて、八幡沼ではコバイケイソウが数年ぶりに一斉開花していました。
観察記録(観察順)
アカモノ イワイチョウ
イワカガミ イソツツジ
ウラジロナナカマド ウラジロヨウラク
オオカメノキ オオタカネノバラ
オオバキスミレ オクトリカブト
カラマツソウ クルマユリ
ギンリョウソウ コバイケイソウ
コウホネ コウリンタンポポ
コミヤマカタバミ サンカヨウ
ズダヤクシュ チングルマ
トウゲブキ ニガナ
ニッコウキスゲ ネバリノギラン
ノウゴウイチゴ ノリウツギ
ハクサンシャクナゲ ハクサンチドリ
ハチマンタイアザミ ハリブキ
ヒナザクラ ヒロハユキザサ
ヒメシャクナゲ マイズルソウ
ミズバショウ ミツカシワ
ミヤマキンポウゲ ムシトリスミレ
モウセンゴケ ヤマハハコ
ヨツバシオガマ ワタスゲ
計42種
2005.07.17 Sunday
愛なしで 「悪い子」掲載
愛なしで 中村俊亮
なめくじに塩を盛る少女のしなやかな足が一本にしか見えない午後
僕は乾ける魂をかかえながら
なんにもはじまらないだろう街の底を
自殺用のカミソリと共にだだよう
街はことさら不透明
僕は洋服店のマダムの情夫 何ひとつ働く生命を持たない僕は月蝕の
下のはんぱん マダムとたわむれることが僕の生活を支える 生きて
ゆくことに意味なんかない 目的もない ただ死ねないからしようが
なく幾百万のうんこをもどす ぼくのうんこは無機物
愛されないものたちの骨をくだいて粉にし
パンを焼いている工場のいとなみが相も変わらず暗い半分
僕にはどうしていいのか分らない 僕の思考は腐れかけている それ
は死に近づいているということだし 鳥や虫に似てきたということだ
もうどうしようもない手後れ いまにも解剖台のうえで血になろうと
している汚れた悲しみ
ただひとつしかない希望もしぼみ
すべて剥製された精神ばかり
僕は心の中にひかれた砂利をふみながら街へながれてゆく
僕はまちがっているか
身ぶるいするほどの焦燥や孤独が
僕の獄をやっしく打ちのめす
そして窒息してゆく
僕はいっそう乾ける魂をころがし ころがし
あってのなくてもいい人生を
きたならしい肉屋に売り
さかさまの風景の上に鼻血をしたたらせた
また なんとなくだるい夜
冷蔵車から出したばかりの夕陽が
よどんだ首都の血の中に沈む
すると くたばってしまえばいい夜が
エスケープステアから息せききって下りてくる
暗いところへ 塞がらない
暗いところへ 義足をはめた男たちの靴音
男たちは知っているのだ
女を抱いたあとの空しさ
そのことが分りすぎる空しさ
いつのまにか雨 ドラム缶の底にひそむわすれちゃった唄 唄は僕の
心をぬけ失神した どこをみてもモザイク形の不安と不信 僕は顔じ
ゅう包帯をまいた鳥や獣や虫をかきわけS街に出た 黒や赤や青の蝙
蝠傘がいろんな色と姦通していた 色あせた夜 僕は少女とめぐりあ
う
<<きみにほれた>>
(ききあきた言葉だわ)
<<きみにほれた>>
(言葉なんて記号 12345678)
<<きみはいままで何人の男と寝たんだ>>
(あなたひとりだけ)
(あなたは何人の女と寝たの)
<<きみひとりだけ>>
(嘘ばっかり)<<きみもね>>
<<嘘ばっかり>>(あなたもね)
「ふたりで本当らしく愛しあおうぜ
朝まで」
信じるに足りないもののために上機嫌 (詩集 愛なしで)
悪い子 05.07.27掲載