2005.10.30 Sunday
愛する
愛する 中村俊亮
愛する この言葉がある故に
ありとあらゆる愛 色彩になり
ひとりでいることに耐えかねて
ひとつの性を選び 選んだ性に
やさしくあびせかける 言葉
言葉に酔いしれたのか
まぶしいしぐさに酔いしれたのか
いつのまにか チューリップを濡らし
燃えてゆく星が歌う あい 愛 あい
愛するふたりは
シェエカーのなかでまぜあわされ
あたえあう男と女の
海とからみあう脚
猫の眼は男の眼 女は大きく夢見る
すべてがゆるされ 離れてゆく叫び
男は女を知るまえよりも孤独
女は男を知るまえよりも希望
それから
男は他人よりもなお他人の接吻をし
信じあったふたりは街角の他人
愛する
もう一度 おろかにききかえす 誰か
もう一度 もとめる 誰か
愛する この言葉がある故に
不安になり うらぎられ 信じ合い
男も女も自分以外の性を嫉妬する
そして 始まる ぎこちないわかれの日
詩集「愛なしで」より
2005.10.22 Saturday
七滝
七滝 高さ約40m 位かな?(八幡平市)
いま紅葉が綺麗、荒々しく滝壷に落下する水がパウダーのような柔らかい霧を運んでくる。そんなすぐ近くの唐松の木に、熊の爪あとが木の上まで続いていた。